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こんにちは、けいとです。
本日も資産形成のヒントを探していきましょう。
本日のテーマはこちら。
じつは買い時か?予想外の好決算「アステラス製薬」
2024年度決算(4/25)が発表。
業績は大きく上振れ、2025年度も増収を宣言。

利回りは5%台で、今回さらに増配予定(74円⇨78円へ)と公表。

なんだかんだで高配当のアステラス。
今日は、2024年度の最新決算をもとに、現状と今後の見通しを紹介します。
動画が良い方はこちらからどうぞ。
◆まずは現状から。
過去最高益を更新です。
2024年度決算は
売上高:1兆9,120億円(前年比+19%)
営業利益:410億円(前年比+61%)
純利益:前年の約3倍!
と、見事な“上振れ”決算に。
1月に大きな減損損失だしたので、一時はどうることかと思いましたよね?
営業利益は、2023年度の最悪期をなんとか上回ることに成功。

大黒柱イクスタンジ(前立腺がん薬)は健在。

9000億円越えでトータル売上の約半分を稼ぐ。前年から2割アップの”怪物”です。
そのほかの重点品(5つ)も伸長!

・去年の2倍へ成長(3,360億円)
・とくに”3兄弟(青枠)”が爆伸び
まとめるとこんな感じ。
大黒柱&後継者、ともに伸びた2024年度でしたね。

現状みると、なかなか良さげに見えてきてしまいますが。
ここから『今後の展望』を見ていきましょう。
まず、結論はこちら。
2025年、やや上昇基調。
ただし、長期保有は危険か
※あくまで個人の意見です。
ここから、ポジティブとネガティブ要素を細かくみていきましょう。
▼ポジティブ要素① 重点5製品がさらに伸びる
2025年度、成長エンジンの「重点5製品」が大きく売上を伸ばす。
イクスタンジ以外の、重点5製品だけで4,700億円(前期比+40%)。
全体の約4分の1を稼ぐ存在に。

なかでも、“後継者3兄弟”(パドセブ・ベオーザ・アイザーヴェイ)が計3,500億円まで急成長。
これは心強いですね。

▼ポジティブ要素② アイザーヴェイ いよいよ利益貢献へ
3兄弟のなかでも重要なアイザーヴェイ。
2025年2月の“ラベル改訂”によって、24カ月使用可能へ。
(以前は、試用期間は12ヶ月までという縛りが)

2025年、売上は前年比+80%増の1,020億円と急拡大の予想です。
さらに、年内には日本での承認も予定されています。
アイザーヴェイは「いよいよ本格的な利益貢献期」へ突入です。
これらのポジティブ要素もあり、2025年度の業績予想はわりと良さそう。
・売上は微増(過去最高を更新)
・営業利益は、以前の水準まで復活

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ここからネガティブ要素へ。
▼ネガティブ要素① 大黒柱イクスタンジ、早くもピークアウト
最大の稼ぎ頭「イクスタンジ」。
特許切れは2027年(米国)なのに、2025年から売上ダウンへ。
これは、2025年から始まった米インフレ抑制法(IRA)の影響。
ざっくりいうと、「ちょっとお値段が高めの薬を売ったら、製薬会社側の費用負担が発生」というもの。

これによって、イクスタンジは2027年に特許切れなのに、今年から売上ダウンが見込まれます。
▼ネガティブ要素② 貧弱すぎる開発パイプライン
ぶっちゃけ、ここが致命的ですよね。
こちらがアステラスの開発パイプライン。

たくさんあるように見えますが、第3相に並んでるのは適応拡大だけ。
純粋な新薬は見当たらないのが現状。
臨床試験の第3相&申請段階の薬がゼロ。
これはほかの国内製薬と比べても異常事態です。

しばらくは、今ある製品力で持ちこたえるしかない、守りの体制です。
という感じで、イクスタンジのあとの3兄弟はがんばってるものの、
その後に続く薬がない。2030年以降にかなり厳しくなることが予想されますね〜
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◆まとめ【今後の見通し】
2025年度は、重点5製品(とくに3兄弟)の勢いで売上・利益ともに過去最高を更新する見込み。
ただし、2026年以降は
- イクスタンジの売上減少(インフレ抑制法&特許切れ)
- パイプライン不足、3兄弟につづく薬なしこの“二重苦”で長期的には厳しい展開が予想されます。
短期では配当利回りの高さや業績の底堅さが魅力ですが、
中長期では「慎重な見極め」が必要なフェーズでしょう。
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というわけで、本日の内容はここまで。
もっと詳しい解説はYouTubeでもお伝えしています。
最後までご覧いただき、ありがとうございました!