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こんにちは、けいとです。
本日も資産形成のヒントを探していきましょう。
今日のテーマは、
「暴落リスクが高い医薬品株【ワースト5社】」
医薬品株って、一見すると配当も高く業績も安定してるように見えますが…
じつは「特許切れ」という“落とし穴”を抱えている企業もあります。
今回は、今後2〜3年以内に業績悪化のリスクが高い医薬品株5社をランキング形式で紹介。
特許切れや新薬開発の遅れなど、株価暴落につながる“危険サイン”を事前に見抜くヒントをお届けします。
今回は、外資系も含め合計16社を分析した結果をもとに、”とくにあぶない5社”を紹介しています、
16社分すべての分析結果はこちら。

目次
第1位:メルク(米)
超大黒柱「キイトルーダ」が特許切れ直前…
- 主力薬:キイトルーダ(抗がん剤)
- 売上:約5.6兆円(トータル売上の53%依存)
- 特許切れ:2028年
メルクのキイトルーダは、いま世界で最も売れている抗がん剤。
ただ、そのキイトルーダだけで売上の半分以上を占めているのが最大のネック。
同じく大型薬「ガーダシル(HPVワクチン)」も2028年に特許切れ。
この2剤あわせて売上の64%という超集中型経営。
もちろんメルクほどの会社なので、後継者となる薬もたくさん育てていますが、
2028年以降の業績変動リスクがかなり高いかと。
メルクは利回り4%程度とわりと高めなので、個人的にも注目していますが、
2028年の大変動リスクは知ったうえで検討したい銘柄ですね。
第2位:ブリストル・マイヤーズ(米)
2028年までに“売上の半分”が特許切れ
- 主力薬:エリキュース
- 合計売上:2.2兆円(トータル売上の31%依存)
- 特許切れ:2026年
ブリストルは特許切れの連鎖にご注意を。
一番の売れ筋、エリキュース(抗凝固薬)は2026年に米国で特許切れ。
さらに、売上No,2のオプジーボも28年までに終了予定。
エリキュースとオプジーボ、二つ合わせてトータル売上の54%が危機に。
もちろん開発中の新薬で巻き返しを狙っていますが、
タイミングが合わなければ、“谷間”の時期に株価が急落する可能性も。
利回りは4%台後半と、けっして悪い銘柄ではないと思いますが、
これから『売上の大転換期に突入する』ということは抑えておきたいですね。
第3位:小野薬品(4528
“1本柱”の限界。オプジーボ依存から脱却できず?
- 主力薬:オプジーボ(抗がん剤)
- 売上:約2,770億円(トータル売上の57%依存)
- 特許切れ:2031年に国内特許切れ(2028年に北米ロイヤリティ終了見込み)
小野薬品はオプジーボの北米ロイヤリティで大きな収益をあげていますが、
その北米分が2028年に切れる見通し。
また、国内売上でもオプジーボが減少傾向。
2031年の特許期間終了よりもまえに、ライバルに押される形ですでに売上が落ちている点は気がかり。。
さらに、すでにピンチはやってきており、
売上2番手のSGLT2薬フォシーガ(糖尿病薬)も後発品が登場済み。
下の図は小野薬品の売上と利益の推移。
売上No,1とNo,2の衰退の影響で、すでに利益が明らかに下がってきているのは痛いところですね。

第4位:アステラス製薬(4503)
イクスタンジ依存48%。特許切れまであと2年…!
- 主力薬:イクスタンジ(前立腺がん)
- 売上:約9,100億円(トータル売上の48%依存)
- 特許切れ:2026年(日本・EU)、2027年(米)
アステラスの屋台骨、イクスタンジの特許が日本とEUで2026年に切れます。
その後米国でも2027年に終了予定。
収益インパクトはどのくらい?
市場調査会社(GlobalData)の予想では、
2030年にはイクスタンジの売上が22億ドル(約3,500億円)まで落ち込むと見られています。

ピーク時からの下落幅は約6,000億円/年。
これだけの収益を失うと、企業全体に与えるダメージは計り知れません。
回避策は?後継品に期待が集まるも…
アステラスも手をこまねいているわけではないですよね。
重点品5つの売上を合算すれば、年1,300億円以上の成長余地があり、
イクスタンジの穴を2030年頃までに埋められる可能性も十分。

とはいえ、まだまだ不確実性は高く、
5つの重点品で一番うれているパドセブでさえも年間2,000億円ほど。
年間9,000億円の大黒柱イクスタンジを失う2026〜2027年は十分に苦戦もあり得るのではないでしょうか。
第5位:ジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)
売上3割の「ダラザレックス」特許切れが見えてきた
- 主力薬:ダラザレックス(多発性骨髄腫)
- 売上:約2兆7,650億円(27%依存)
- 特許切れ:2029年予定
老舗企業のジョンソンエンドジョンソン。
現在進行中で特許切れの影響は受け続けています。
2024年に主力のステラーラの特許切れ。
にもかかわらず、医薬品部門は非常に安定して見えます(年5.4%成長)

2029年にダラザレックス(多発性骨髄薬)の特許が切れますが、
“次の骨髄腫シリーズ(Carvykti,Tecvayli,Talvey)のラインナップも豊富。
もちろん総売上3割を支える薬が終了するのは板でですが、
ここでもダメージへ軽減させるプランができてるように見えますね。
✍️ まとめ:今後の投資判断は?
今回取り上げた5社は、いずれも主力製品への依存度が高く、
かつ、その主力製品の特許切れが近いという共通点があります。
もし今これらの銘柄をお持ちであれば、
「どの薬がいつ特許切れになるのか?」
「その代わりの新薬があるのか?」
という視点で、ポジションの見直しを検討するのが良いかもしれません。
最後までご覧いただきありがとうございました!
